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「瀬戸内航路図屏風」 江戸時代の航路図には船頭たちが実用に供した質素なもののほかに、装飾的なものが数多く残っているが、この屏風はそのなかでも最も豪華なものに属する.もちろん図中には島をぬって朱線で航路を記入して航路図の形態をとってはいるが、実際の航海に使用するものではない。 西国大名の参勤交代の御座船では、船屏風といわれている高さの低い屏風を船の動揺によって倒れないように吊り下げて使用した。しかし、本品にはそのような吊金具はなく、おそらく陸上で使用したものであろう。 本屏風は大阪から長崎に至る瀬戸内海の海路を六曲一双に描き、岩国付近を境に東西を分っている。図は主な島、町、城などを細かく記入するとともに、彩色をほどこし、豊富に金箔を使用した豪華なものであり、保存は良好である。筆者、製作年代の記入はないが、記入されている文字などから、元禄時代以前の製作と推定される。もっとも、地図そのものは、江戸初期のものに基づいて描かれている。 |

六曲一双:右左 |

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